八月十七日

お昼寝をした。いやあ、19時から21時までガッツリ、受験生の意識が欠片も無い凄まじく気持ちのいい昼寝体験をしてしまった。微睡むという語はこういうことを指しているのだろうと強く感じた。なんというか自分の真ん中から漆黒が滲み出て、わたしという名の殻を、どろどろとしたものが満たしていくような、酩酊にすこし近いものだった。そこで哲学的な何かが頭をよぎれば格好の一つもつくのだが、生憎そんな知性は持っていないので、睡眠とはこんなにも気持ちのいいものなのに人間が無理して起きる必要はないんじゃないか、などという論理性の欠けた意見を抱いて二度寝してしまった。
 そしてすこし頭の動いてきた今、夢日記の体であいうえお作文に挑戦しているけどめちゃめちゃぎりぎりまで頑張ったのでもうやめます。疲れた。難しすぎる。

 とっっっても気持ちの良い昼寝をしたのは本当です。夢も、なにか暗闇じゃないけど決して明るくない、上下左右の向き付けもよく分からない空間にひっそり揺蕩う、そんな感覚が持続した夢でした。目覚めてからもぼうっとしていて、夢現の境界線上をしばらく楽しんでいた。質のいい睡眠かどうかはともかく、寝ていて楽しい睡眠だった。惰眠ってのは人類の愚行権の最たるものだと思う。惰眠バンザイ! イエーイ!!

 まあそんな一日でした。わたしも一日の日記をつい30分前の昼……昼? 夕寝の話で終わらせるのはどうかと思ったのですが、どうもこれがここ最近で一番内容の濃い経験でしたので。お昼寝に勝る概念って、お姉さんくらいですしね。