2022-08-24 - 2022-08-28

0828

 新型コロナ後遺症で有名(?)なブレインフォグというやつ、なんか怪しいなあというか(易疲労感と鬱と脳の血糖値低下を区別できない)健常人の感覚っぽいなあと思いながら見てますがどうなんですかね。いや多分インフルエンザ脳症とか抗NMDA受容体脳炎みたいな後遺症もあるにはあるんでしょうけど有名になるほど頻繁に起きるとも思えないんですよね。神経学的には異常所見無いパターンが多いんじゃないですかね。抑うつ不安で容易に知能は下がるので。まあこうやってノイズも含めて包括的にキャッチするのが大事なのかもしれないですね。患者本人にとっては紛れもなく「異常」なわけですし。
 そのような後遺症があるとして、実際のところ感染リスクは低賃金労働者の方が多いわけですからますますの格差助長に繋がりますよね。構造的暴力の一種だろうと思います。そもそも知能低下という自身に差し迫った問題が現れてやっと初めて騒ぎ始める人種はそんなこと分からんと思いますが。
 どうでもいいですが、ブレインフォグの症状を見てるとぼくは中学の頃からずっとこんな感じだなあと思わなくもないです。言い方悪いですが後遺症が広まったらADHDに優しい社会になってくれそうですね。
  なにとはいいませんが、その。
 今日はお昼に知人とピザ食べ放題に行きました。一人1000円で今日一日のご飯が賄えたので嬉しかったです。その後は勉強したり生徒のテスト対策プリントを作ったりしました。
 インターネットを見ないでいると自明な議論に終始する不快な人間を見ずに済んで健康にいいです。

0827

 今日は10時間くらい寝てお昼に起きました。生活習慣壊れすぎだろ。その後は『ヴェーユ』などを読み進めて4時くらいにバイトに行きました。
 塾って「なんかゴチャゴチャやってみて右往左往しながら答えを出す」て作業を訓練するのに向いてないんですよね。生徒にはそばに答えを知ってる「先生」がいてそんな面倒をするインセンティブがないし、こっちは金をもらっている以上そうしたことに時間を使うと「費用対効果が悪い」という話になってしまう。難しいですね。
 なんか定期テストの範囲が減って二次関数の本当に最初までしかやらないんですが、そんなんでテスト作れるのかなという気持ちになります。
 パワハラおじさん、「本人の生産性も低いし、周囲にも配慮する必要性が出て生産性を下げるが、当の本人は迷惑をかけまいとその場に残る」みたいな人種を排除する社会悪的なシステムなのかもしれません。いやこの場合生産性を下げるのはパワハラおじさんの方なんですけどね。労働者を「奴隷」と捉えるヴェイユの論はそのテーゼだけ見るとエッとなるけど、〈力のシステム〉論なども絡めて考えると納得できる部分が大いにある。

0826

 あるいはハンナ・アレントを読むべきかもしれない。
 『脳がつくる倫理』という本を知りました(倫理学文献情報)。
 どうも消化器から出血しているようでしんどいです。今日は夕方まで体調も精神もすぐれなかったので夕方頃にのろのろと動き出してシナモンのぬいぐるみと日比孝之『可換代数と組合せ論』を買いにいきました。この本めっちゃ薄いくせに4400円もして財布に厳しいです。あと第1章の冒頭からちっちゃい(よくある)誤植があってズッコケました。シナモンくんのぬいぐるみはもう最高です。数学するぼくを見守ってくれます。


Figure 1. 全知シナモン

0825

 朝に「風都探偵」第3話を観ました。戦闘がアツすぎる上に「仮面ライダーW」OPのアレンジが流れるの最高でした。ときめの顔もいいので今季たぶん一番期待してます。W、アツすぎる。
 最近は冨原眞弓『人と思想107 ヴェーユ』(清水書院)を読んでいます。ヴェイユが「社会的ヒエラルキーにおいて軽蔑される者達」への真摯な、そして本能的な愛と共感に突き動かされた人生であったことが、よく分かります。工場体験、スペイン市民戦争と、まさに悲惨の最中にある人達とともに居ようとし、そしてまた本当の「不幸」の眼差しで思索するヴェイユには、ぼくが求めた〈現実〉の哲学があるように思います。『重力と恩寵』に感じた、透徹した現実への目線が、彼女の為人を知ることで厚みを増していく思いがします。

人間の魂と運命との関わり、また、その関わりにおいて、個々の魂がみずから固有の運命をどの程度まで形成するのかということ、転変きわまりない運命に翻弄される魂において、むごい必然がなにを変質させてしまうのかということ、徳性と恩寵の効能によってなにが無傷で残りうるのかということ、こうした主題をあつかうとき、虚偽は容易であり魅惑的でもある。傲慢、屈辱、憎悪、軽蔑、無関心、忘れたいとか知らずにいたいといった願望、これらすべてが虚偽を魅惑的なものにする。
とりわけ、不幸の正しい表現ほどまれなものはない。ほとんどの人間は不幸を描写するにあたり、社会的な失墜は不幸な人間の先天的な宿命である、と信じているふりをしたり、または、魂は不幸になっていても不幸の刻印を受けずにすむし、かならずしも思考が変質をこうむるとはかぎらない、と信じているふりをするからである。

すばらしい洞察すぎる。あらゆる社会的な議論はここから出発してほしい。
 ヴェイユ、読んでいるとやはりポール・ファーマーやアマルティア・センのことが浮かぶ。この読書の糸はもっとつなげていきたいなあ。
 今日は夕方からバイトをして、いまこの日記を書いています。

0824

 インターネット隠居を始めました。やり方はツイッターのパスワードをデタラメに設定して自動入力を切ってログアウトするだけです。
 SNSはインスタを家長むぎさんのストーリーなどを一日一回確認するのに使ってるくらいです。LINEは言われればインターネットの人にも教えてます。
 今日のバイトは非常に賢い小学生を教えて楽しかったです。優秀な人でも本当に賢いかどうかって結構話せば出てくるんですが、この子は賢い領域にいたので担当ではないですが将来が楽しみです。顔が小学校で仲の良かったとても頭のいい同級生に似ていました。
 ぼくと似たタイプの(つまり社会不適合傾向のある)人によく教えているんですが、数学を勉強した後の脳の疲労にはブドウ糖が効きます。言語学習の後も同じような疲れが出てやっぱり同様に効きます。ビタミンB群サプリもオススメですが最近部屋がややビタミン剤独特の臭いになってきて悩んでます。